シェトルズ法とは?
シェトルズ法は、排卵日と性交のタイミングを調整することで、希望する性別の赤ちゃんが生まれる可能性を高めようとする考え方です。世界的に知られている男女産み分け法の一つですが、その前提となるX精子・Y精子の性質や有効性については、その後さまざまな研究が行われてきました。この記事では、シェトルズ法とはどのような方法なのか、現在の医学ではどのように考えられているのかを、科学的な知見をもとに分かりやすく解説します。
シェトルズ法は、排卵日と性交のタイミングを調整することで、希望する性別の赤ちゃんが生まれる可能性を高めようとする考え方です。世界的に知られている男女産み分け法の一つですが、その前提となるX精子・Y精子の性質や有効性については、その後さまざまな研究が行われてきました。この記事では、シェトルズ法とはどのような方法なのか、現在の医学ではどのように考えられているのかを、科学的な知見をもとに分かりやすく解説します。

「排卵日のタイミングによって、男の子・女の子を産み分けられる」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
こうした男女産み分けの考え方として広く知られてきたものの一つが、「シェトルズ法(Shettles Method)」です。
シェトルズ法は、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子には性質の違いがあるという仮説をもとに、性交のタイミングなどを調整する方法として提唱されました。
ただし、シェトルズ法で提唱された理論と、現在の医学で確認されている事実は分けて考える必要があります。
シェトルズ法は、米国の医師ランドラム・B・シェトルズ(Landrum B. Shettles)が提唱した男女産み分けの方法です。
シェトルズらによる書籍『How to Choose the Sex of Your Baby』が1970年に出版され、その考え方が広く知られるようになりました。
この方法では、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子の性質には違いがあるという考え方をもとに、排卵日と性交のタイミングなどを調整します。
シェトルズ法では、Y染色体を持つ精子は速く泳ぐ一方で生存期間が短く、X染色体を持つ精子は比較的ゆっくり泳ぐものの長く生存する、という考え方が示されました。
この考え方から、排卵日に近い時期に性交すると男児、排卵日の数日前に性交すると女児になる可能性が高まる、という方法が提唱されました。
ただし、これはシェトルズ法で提唱された仮説です。
その後の研究では、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子について、運動性や形態などに、シェトルズ法が前提としたような明確な違いがあるとは確認されていません。
排卵日と性交のタイミングの関係についても研究が行われています。
1995年に医学誌『New England Journal of Medicine』に掲載された研究では、性交のタイミングと赤ちゃんの性別との間に、実用的な性別選択につながる関係は認められませんでした。
つまり、排卵時期を把握することは妊娠しやすい時期を考えるうえでは役立ちますが、それによって希望する性別を選べるとはいえません。
X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子には、持っている性染色体やDNA量などに違いがあります。
一方、「Y精子は速い」「X精子は長く生きる」といった、男女産み分けに利用できるほど明確な運動性や生存期間の違いについては、現在の研究では確立されていません。
そのため、X精子とY精子に生物学的な違いがまったくないという意味ではありませんが、その違いを利用して性交のタイミングだけで性別を選べるという科学的根拠は確立されていません。
シェトルズ法は、X染色体を持つ精子とY染色体を持つ精子には性質の違いがあるという仮説をもとに、排卵日と性交のタイミングなどを調整する男女産み分け法として提唱されたものです。
しかし、その後の研究では、シェトルズ法が前提とするX精子・Y精子の性質の違いは十分に確認されておらず、性交のタイミングによって希望する性別を選べるという十分で一貫した科学的根拠も確立されていません。
したがって、シェトルズ法は男女産み分け理論として知られている方法ですが、希望する性別を確実に選べる医学的に確立された方法ではありません。