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上の子と同じ性別が続くと、次は反対の性別になりやすい?

「男の子が2人続いたから、次は女の子になりやすい」「女の子が続いたから、今度は男の子になるはず」と考えることがあります。実際には、同じ性別が続いたからといって、次に反対の性別になることが確認されているわけではありません。一方で、近年は家庭ごとに出生児の性別にわずかな偏りがある可能性を示した研究もあります。この記事では、兄弟姉妹の性別がどの程度予測できるのか、現在の研究をもとに分かりやすく整理します。

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兄弟姉妹の性別確率を解説

「男の子が2人続いたから、次は女の子になりやすい」「女の子が3人続いたので、今度こそ男の子になるはず」と考える方もいるかもしれません。

しかし、同じ性別が続いたからといって、自然に帳尻を合わせるように、次の子が反対の性別になることが確認されているわけではありません。

従来、子どもの性別は妊娠ごとにほぼ独立して決まると考えられてきました。一方、近年の研究では、家庭によって男児または女児が続く確率にわずかな違いがある可能性も報告されています。

ただし、研究結果は一致しておらず、その原因も明らかになっていません。

現在の研究からいえるのは、上の子と同じ性別が続いたとしても、次の赤ちゃんの性別を正確に予測することはできないということです。

「2人続いたから次は反対」とは限らない

確率について考えるとき、同じ結果が続いたため「次は反対になるはず」と考えてしまうことがあります。

例えば、コインを2回投げて表が続いたとしても、それだけを理由に3回目に裏が出やすくなるわけではありません。

このように、過去に同じ結果が続いたことを理由に、次は反対の結果になるはずだと考えることは「ギャンブラーの誤謬」と呼ばれます。

出生時の男女比は完全な50対50ではなく、一般には男児がわずかに多い傾向があります。

ただし、「男児が続いたから次は女児になる」というように、過去の出生結果を打ち消す仕組みが確認されているわけではありません。

同じ性別が続くのは珍しい?

単純化して、男児と女児がそれぞれ50%の確率で独立して生まれると仮定すると、2人の子どもが同じ性別になる確率は50%です。

男児2人になる確率が25%、女児2人になる確率が25%で、合わせて50%になります。

3人全員が同じ性別になる確率は、男児3人と女児3人を合わせて25%です。

4人全員が同じ性別になる確率も12.5%あります。

そのため、「男の子ばかり」「女の子ばかり」という家庭が存在すること自体は、偶然だけでも起こり得ます。

同じ性別が何人か続いたという事実だけで、特別な体質や遺伝的な特徴があると判断することはできません。

日本の研究では同じ性別が続く傾向も報告された

2023年には、日本の「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを用いた研究が公表されました。

この研究では、9万8,412件の単胎出生データから一定の条件に該当するケースを除外し、最終的に6万2,718人の女性について、過去の子どもの性別と次の出生児の性別との関係が分析されました。

第一子では、男児対女児比は1.055でした。

過去に男児が1人いた女性では、次も男児となった割合は51.5%でした。ただし、男児1人の女性と女児1人の女性を比較した場合、次の出生児の男女比に統計的に明確な差は確認されませんでした。

一方、同じ性別の子どもが複数続いていた場合には、その性別がさらに続く方向への偏りが報告されています。

男児が4人続いていた女性では、次も男児となった割合は54.2%でした。

54.2%でも次の性別は予測できない

この結果は、「男児が続いている家庭では次も男児になる」と断定できるものではありません。

男児となる割合が54.2%であれば、女児となる可能性も45%以上あります。

また、同じ性別の子どもが1人いるだけの場合には、次の出生児について明確な差は確認されていません。

この研究でみられた偏りが、受精時の性染色体の割合によるものなのか、妊娠成立後の過程などが関係しているのかについても明らかになっていません。

そのため、この研究からいえるのは、一部の家庭で同じ性別が続く傾向がみられたということであり、個人の次の赤ちゃんの性別を予測できるということではありません。

2025年の研究でも「家族ごとの偏り」が示唆された

2025年には、米国の女性5万8,007人、14万6,064件の妊娠を分析した研究がScience Advancesに発表されました。

研究では、すべての家庭で男児と女児が生まれる確率が完全に同じであると仮定するモデルよりも、家庭ごとにその確率がわずかに異なるモデルの方が、観察されたデータに適合する可能性が示されました。

研究モデルでは、男児がすでに3人いる家庭で、次も男児となる推定確率は約61%でした。

女児が3人いる家庭では、次も女児となる推定確率は約58%でした。

この結果は、「同じ性別が続いたら次は反対になる」という考えとは異なり、同じ性別がさらに続く可能性を示唆しています。

58%や61%を個人に当てはめることはできない

ただし、これらの数字は研究データに統計モデルを当てはめて算出された集団レベルの推定値です。

男児が3人いるすべての家庭で、次の男児確率が61%になるという意味ではありません。

研究対象となった女性の多くは米国の看護師で、参加者の人種構成にも偏りがありました。また、父親側の情報も十分に含まれていません。

そのため、他の国や集団でも同じ結果が得られるかについては、さらに検証が必要です。

58%や61%という数字を、そのまま個人の次の妊娠の予測値として使うことはできません。

家族計画の影響も考える必要がある

兄弟姉妹の性別を研究するときには、親が何人の子どもを持つかという行動も考える必要があります。

例えば、男女両方の子どもを希望する家庭では、男児が続いた場合に女児を希望して次の妊娠を考えることがあります。

一方、男児と女児が1人ずつ生まれた時点で出産を終える家庭もあります。

こうした違いがあると、最終的な家族構成だけを分析した場合、出生児の性別に偏りがあるように見える可能性があります。

2020年にスウェーデンの大規模出生データを分析した研究では、家族の最終的な子どもの人数を固定した場合には性別の偏りがみられることがありました。

一方、出生順ごとに上の子の性別から次の子を予測した分析では、明確な関連は確認されませんでした。

この結果からは、家族内でみられる性別の偏りの一部が、親がどの時点で出産を終えるかという行動によって説明できる可能性も考えられます。

2025年研究についても議論が続いている

2025年のScience Advances研究については、その後、異なる統計的な解釈も提示されています。

男女両方の子どもを希望する家庭では、同じ性別が続いた場合に次の妊娠へ進みやすくなるため、各妊娠の性別が独立していたとしても、最終的なデータ上は同じ性別が続く傾向が現れる可能性があるという指摘です。

ただし、この指摘の一部はプレプリント段階の分析であり、2025年の研究結果が否定されたと考えることも適切ではありません。

家庭ごとの生物学的な違いが本当に存在するのか、家族計画などの行動によって説明できるのかについては、今後の研究が必要です。

「男系」「女系」は遺伝する?

「父親の家系には男の子が多いから、うちも男の子になりやすい」といった話を聞くことがあります。

しかし、人間の出生男女比について、実用的な予測に使えるほど強い遺伝性があることは確認されていません。

2020年には、スウェーデンの354万人以上と、その子ども約475万人を利用した大規模研究が行われました。

この研究では、家族内で出生児の性別に共通する傾向があるかが分析されましたが、出生男女比について明確な遺伝性を支持する結果は得られませんでした。

そのため、「男の子が多い家系だから次も男児」「女の子が多い家系だから女児」といった予測には、現在のところ十分な医学的根拠はありません。

遺伝子との関連もまだ研究段階

2025年の研究では、母親の遺伝情報を用いた解析から、出生児の性別構成と関連する可能性のある遺伝的変異も報告されました。

ただし、これは関連候補が示された段階です。

遺伝子との関連を確立するには、独立した別の集団でも同じ結果が再現されることが重要です。

現時点で、「男児が生まれやすい遺伝子」「女児が生まれやすい遺伝子」が発見されたと考えることはできません。

上の子の性別から次の子を予測できる?

現在の研究では、「男の子が2人続いたから次は女の子」「女の子が3人続いたから次も女の子」と、上の子の性別だけから次の赤ちゃんの性別を正確に予測することはできません。

少なくとも、同じ性別が続いたからといって、自然に帳尻を合わせるように次の子が反対の性別になるという医学的根拠はありません。

一方、日本の2023年研究や米国の2025年研究では、一部の家庭で同じ性別が続く方向への小さな偏りが報告されています。

しかし、その差は個人の性別を確実に予測できるほど大きなものではなく、原因も明らかになっていません。

現在の研究から最も慎重にいえるのは、同じ性別が続いても次に反対の性別になる保証はなく、反対に次も同じ性別になると断定することもできないということです。

上の子の性別だけをもとに、次の赤ちゃんの性別を予測することはできません。

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