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男女産み分けで追加採卵が検討されるのはどんなとき?

男女産み分けを希望して体外受精を行っても、一度の採卵で希望する性別の胚が得られるとは限りません。その場合、追加採卵が選択肢となることがありますが、必ずしもすべての人に必要なわけではありません。本記事では、追加採卵が検討される状況や、卵子・胚の発育、PGT-Aの結果との関係、身体的負担や費用などの注意点について、国内外の医学会の公表資料を基に分かりやすく解説します。

男女産み分けと追加採卵の判断.png

判断に必要な情報と注意点

男女産み分けを希望して体外受精を行っても、一回の採卵で希望する性別の移植候補となる胚が得られるとは限りません。そのため、治療結果や本人の希望によっては、追加採卵が選択肢として検討される場合があります。

ただし、追加採卵を行えば必ず希望する胚が得られるわけではありません。また、すべての人に追加採卵が必要ということでもありません。これまでの治療結果や身体的な負担、費用などを踏まえて検討することが重要です。

一回の採卵で得られた卵子が少なかった場合

卵巣刺激を行っても、採取できる卵子の数が少ない場合があります。採卵数には年齢や卵巣予備能、卵巣刺激への反応などが関係します。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)や胞状卵胞数は、採卵で得られる卵子数を予測するための情報です。ただし、これらの数値だけで卵子の質や妊娠の可能性を判断することはできません。

米国生殖医学会(ASRM)の2020年の委員会意見でも、卵巣予備能検査は採卵数の予測に役立つ一方、妊娠・出生の可能性を正確に予測するものではないとされています。

採卵結果によっては、卵巣刺激の方法などが見直される場合もありますが、変更によって必ず結果が改善するわけではありません。

受精や胚盤胞への発育段階で数が減った場合

採卵した卵子がすべて成熟しているわけではなく、成熟卵がすべて正常に受精するとも限りません。また、受精卵がすべて胚盤胞まで発育するわけでもありません。

そのため、採卵数だけでなく、成熟卵数、正常受精数、胚盤胞まで発育した数などを確認することが重要です。

例えば、採卵数に対して胚盤胞まで発育した胚が少なかった場合には、受精方法や培養経過なども含め、これまでの治療結果について担当医から説明を受けることが考えられます。

ただし、前回の結果だけで原因を特定できるとは限らず、治療方法を変更すれば必ず改善するものでもありません。

PGT-Aで希望する性別の胚が得られなかった場合

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)は、胚から採取した一部の細胞について、染色体数の過不足を調べる検査です。

胚盤胞まで発育しても、正倍数性に相当する結果が得られない場合があります。また、正倍数性に相当する胚が得られても、希望する性別とは異なることがあります。

そのため、希望する性別という条件を加えると、移植候補となる胚が得られない場合があります。

ASRMの2024年の委員会意見では、PGT-Aには検査上の限界があり、すべての体外受精患者に一律に実施することの有効性は確立されていないとされています。

なお、日本のPGT-A・PGT-SRは一般的な男女産み分けを目的とする制度ではありません。海外でも性別選択の可否は、国や地域、医療施設によって異なります。

将来の家族計画を考えて胚を保存する場合

現在の妊娠だけでなく、将来複数の子どもを希望する場合には、移植前に追加採卵を行い、得られた胚を凍結保存する計画が検討されることがあります。

これは、将来の採卵時の年齢などを考慮して、現在得られた胚を保存するという考え方です。

一方、採卵を優先することで移植の開始が遅れ、身体的負担や治療費が増える可能性があります。また、保存胚からの妊娠・出生も保証されません。

そのため、現在ある胚を移植する場合との違いや、将来の家族計画を踏まえて検討することが重要です。

追加採卵に伴う身体的負担と費用

採卵には、卵巣刺激のための薬剤投与、通院、採血、採卵処置などが伴います。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの合併症が生じる可能性もあります。

欧州生殖医学会(ESHRE)の卵巣刺激に関するガイドラインでも、卵巣の反応や安全性を踏まえた治療管理の重要性が示されています。

追加採卵では、薬剤費や採卵費用のほか、PGTや胚の凍結保管に関する費用が必要になる場合があります。

また、採卵の間隔についても、体調や前回の治療経過などによって判断が異なります。

追加採卵を検討する前に確認したいこと

追加採卵を考える際には、前回の治療でどのような結果が得られたのか、次の採卵で何を目指すのかを確認することが大切です。

採卵回数や治療期間、費用についても、事前に説明を受ける必要があります。

追加採卵を含む一括契約プランでは、途中で治療方針を変更した場合の費用や返金条件なども確認事項となります。

また、追加採卵以外にも、現在ある胚の移植を検討する、治療を一時休止するなど、状況によって異なる選択肢があります。

追加採卵は一律に必要な治療ではない

男女産み分けを希望する場合でも、追加採卵がすべての人に必要になるわけではありません。

採卵数、胚の発育状況、PGT結果などによって、希望する性別の胚が得られるかどうかは異なります。また、追加採卵によって希望する結果が保証されるものでもありません。

大切なのは、これまでの治療結果と今後の見通しを理解し、身体的・経済的な負担や本人たちの希望を踏まえて検討することです。

特定の治療方法を前提とせず、担当医から十分な説明を受けたうえで、今後の方針について考えることが重要です。

※本記事は、国内外の医学会および専門機関が公表した資料を基に、生殖医療に関する一般的な情報をまとめたものです。医師による監修を受けた記事ではなく、特定の治療方法や医療行為を推奨するものではありません。個別の診断や治療方針については、担当医や専門の医療機関にご相談ください。

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