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PGT-Aで「判定不能」になったら?

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)の結果報告書に「判定不能」や「No result」と記載されることがあります。これは検査に必要な情報が十分に得られなかったことを示すもので、胚に異常があると確定したわけではありません。本記事では、判定不能となる理由や、再解析と再生検の違い、その後に考えられる対応について、国内外の医学会の公表資料を基に分かりやすく解説します。

PGT-A「判定不能」への対応.png

再解析・再生検を考える前に知っておきたいこと

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)の結果報告書に、「判定不能」や「No result」と記載されることがあります。

これは、検査した細胞から染色体数に関する十分な情報が得られず、結果を判定できなかったことを意味します。胚に染色体の異常があると確定したわけではありません。

判定不能となった場合の対応は、検査結果や胚の状態、医療施設の方針などによって異なります。この記事では、判定不能という結果の意味と、その後に考えられる対応について解説します。

PGT-Aの「判定不能」とは何か

PGT-Aは、胚盤胞の外側にある細胞の一部を採取し、主に染色体数の過不足を調べる検査です。

通常、検査結果は正倍数性、異数性、モザイクなどに分類されますが、十分な解析情報が得られなかった場合には、判定不能と報告されることがあります。

判定不能は、正倍数性とも異数性とも結論を出せなかった状態です。そのため、この結果だけで胚の状態や妊娠の可能性を判断することはできません。

なぜ判定不能になることがあるのか

判定不能となる理由には、採取した細胞の量、DNAの増幅状況、解析データの品質など、検査工程に関するさまざまな要因があります。

検査方法や判定基準は検査機関によって異なるため、同じ「No result」という表示でも、詳しい理由が異なる場合があります。

米国生殖医学会(ASRM)の2024年の委員会意見でも、PGT-Aで判定不能の結果が生じることが説明されています。

結果の意味を理解するには、報告書に記載された注記や、検査機関が用いる分類基準を確認することが重要です。

残っている検体を再解析できる場合がある

判定不能となった場合、検査方法や試料の状態によっては、最初に採取した検体や保存されている解析用試料を使い、再解析できる場合があります。

この方法では、保存中の胚から改めて細胞を採取する必要がないことがあります。

ただし、利用できる試料が残っていない場合や、解析に必要な品質を満たしていない場合には、再解析が難しいこともあります。

再解析が可能かどうかは、検査機関の方法や検体の状態によって判断されます。

再生検とはどのような方法か

既存の試料から結果を得られない場合には、胚から再び細胞を採取する「再生検」が検討されることがあります。

凍結胚の場合、一般的には胚を融解し、状態を確認したうえで細胞を採取し、再凍結するなどの工程が伴います。

再生検によって新たな検査結果が得られる場合もありますが、必ず判定できるとは限りません。

ASRMの2024年の委員会意見では、再生検や複数回の凍結融解が妊娠結果に与える影響について、研究によって結果が異なることが示されています。

そのため、再生検は判定不能となったすべての胚に一律に行われるものではありません。

再検査を行わない場合もある

判定不能胚への対応は、再解析や再生検だけではありません。

施設によっては、凍結保存を続けながら今後の方針を検討したり、PGT-Aの判定結果がない胚として移植の可能性を評価したりする場合があります。

ただし、移植の可否や施設の取り扱い基準は異なります。また、判定不能胚について、希望する性別の胚であると判断できるとは限りません。

男女産み分けを目的とする場合も、性染色体情報の開示や選択への利用は、国や地域の制度、施設方針によって異なります。

再検査後の結果にも限界がある

再解析や再生検によって結果が得られた場合でも、PGT-Aが胚全体の染色体構成を確定する検査になるわけではありません。

PGT-Aは胚の一部の細胞を調べるものであり、良好な結果が得られても、妊娠や出生が保証されるものではありません。

また、検査方法や採取した細胞の違いなどによって、結果の解釈が変わる場合があります。

得られた結果については、検査の範囲と限界を含めた説明を受けることが重要です。

判定不能の結果を理解するために

PGT-Aで判定不能となった場合には、胚番号、検査方法、判定できなかった理由、検体の再解析が可能かどうかなどが確認事項となります。

再生検を検討する場合には、追加される工程や検査の限界、費用などについても説明を受けることが大切です。

判定不能という言葉は、胚の状態や将来の可能性を決めるものではありません。

まずは検査で何が分からなかったのかを理解し、施設が対応できる方法や、それぞれの特徴について十分な情報を得ることが重要です。

※本記事は、国内外の医学会および専門機関が公表した資料を基に、PGT-Aの検査結果に関する一般的な情報をまとめたものです。医師による監修を受けた記事ではなく、特定の検査、治療方法、医療行為を推奨するものではありません。個別の検査結果や胚の取り扱い、治療方針については、担当医や遺伝医療の専門家にご相談ください。

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